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2013年3月 3日 (日)

親交つなぐ希少種「メキシコウサギ」

名古屋の東山動物園とメキシコ市のチャプルテペック動物園との間での、中日新聞の記事があった。

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 東山動物園の花壇に芽吹いた若草は、新たな挑戦を物語っている。
今は芝生のようだが伸びると小動物をすっぽり隠す。
「メキシコウサギを繁殖させる鍵かもしれない」。
飼育第一係長の茶谷公一(45)が目を輝かせた。
 東山は昨年8月、メキシコ市との姉妹都市提携35周年を記念し、現地のチャプルテペック動物園と姉妹動物園になった。
春には、メキシコ市郊外の高原にしかすんでいないメキシコウサギの雄4匹、雌6匹と、日本固有のカスミサンショウウオ7匹などを両国で交換する。
ともに絶滅危惧種を贈る。

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 国内では上野動物園(東京)が2003~10年に雄と雌計13匹のメキシコウサギを飼育していた。
ただ、繁殖には成功しなかった。
もっともメキシコウサギはチャプルテペック以外での繁殖例はない。
 メキシコウサギの贈呈がすでに決まっていた1年前、茶谷はチャプルテペックへの出張で飼育方法を学んだ。
高さ1mほどある現地特有のイネ科の草、「サカトン」が獣舎に生い茂っていた。
 体長30cmのかわいらしい姿に似合わず、気性が荒いメキシコウサギ。
激しいけんかを繰り広げて傷だらけになることも多い。
争いに負けるとサカトンの中や陰に隠れる。
巣を作り、子育てをするのもサカトンの中。
えさにもしている。
「この草があれば・・・」。茶谷の直感が働いた。
 気候の違う地で無理にサカトンを栽培するより、日本でも育てやすい近縁の草を探した。
茶谷は植物の文献を集め、同じイネ科のナギナタガヤとウシノケグサを発見。
上野動物園は草に代わってベニヤ板で隠れ場をつくった。
茶谷は生息地の環境にできるだけ近づけようと草にこだわっている。
 花壇や温室に植えた100以上の苗は順調に成長しており、近く運動場へ移し替える。
青々と伸びた草を触りながら、茶谷が声を弾ませた。
「ウサギたちももうすぐやってくる」

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 両国は、姉妹関係になる前の02年にも動物を交換した。
チャプルテペックのメガネグマと東山のフンボルトペンギン。
双方とも繁殖に至っていないため、メキシコウサギが成功すればなによりの朗報だ。
さらなる親交につながる。
 希少種の飼育場所を増やし、絶滅リスクの低減に力を合わせるのも姉妹動物園としての大きな目標。
今後も5年ごとに動物を交換する。
 自然災害が絶滅を招くこともある。
火山帯が近いメキシコ市では、噴火でメキシコウサギが死に絶える事態も想定される。
「東山動物園で数が増えれば、いざというときに絶滅を防げる」。
茶谷は使命感に燃えている。

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