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2014年12月15日 (月)

コアラのゆりかご (下) 繁殖

先日の中日新聞に、コアラが来日して30年のこれまでの苦労が載っていた。

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141212zoo2  「子ども、孫、ひ孫、そして、やしゃごをつくる」
 30前の1984(昭和59)年10月、オーストラリアから初めてコアラが東山動物園(千種区)に来た時、当時の飼育担当で、元園長の大野敏さん(77)は固く決心した。
いや、来る前から思っていた。
「増やさないと意味がない」
 最初の2匹はいずれも雄。
「まず飼育を練習しなさい」というオーストラリア政府のメッセージだと受け取った。
詳しく観察し、あらゆるデータを取り、飼育方法を積み上げ、報告した。
努力が認められたのだろう。1年後の85(同60)年9月、念願の雌「ブルー」がやって来た。
 半年後の86年4月、雄の1匹「コロコロ」との間に赤ちゃんが生まれた。
日本初の快挙。
目で確認できたのは9月15日。
大野さんは夢中でシャッターを切った。
写真は新聞の一面トップを飾った。
「一生懸命やってきたご褒美だと思った」。
今も脳裏に感激が残る。
 飼育と繁殖のノウハウは他の動物園にも広がり、日本国内のコアラの飼育数は97年に計96匹とピークを迎えた。
しかし、現在は東山を含む8ヶ所の動物園で計46匹と半数以下。
全体の高齢化とともに、交配を繰り返した結果、血統上の理由で雄雌のカップルの組み合わせが難しくなったからだ。
 コアラは北方系と南方系の2種類に大別される。
兵庫県の淡路ファームパークと大阪市天王寺動物園の計12匹は南方系。
東山などそれ以外は北方系だ。
掛け合わせは不可能ではないが、野生ではまずあり得ないので、動物園でも分けて管理している。
 限られた数で繁殖拡大を図るのは難しい。
オーストラリア政府は国外輪出に厳しい政策を取っており、母国から安定的な供給は望めない。
今年10月、タロンガ動物園から雌の「ティリー」がやって来たのはそんな状況下での朗報だ。
 かつてコアラは毛皮を取るため狩りの対象だった。
今は保護されているとはいえ開発が進み、すみかば減っている。
車にひかれるケースも後を絶たない。
同動物園があるニューサウスウェールズ州と隣のクイーンズランド州では最近、州内絶滅危倶種に指定された。
 動物園にいる希少動物の背後には、地球環境の悪化と野生動物の減少という現実が広がっている。
大野さんは「場合によっては、野生に戻すために繁殖させなければならない」。
動物園が担う「種の保存」の役割はますます重要になっている。
 以前も子どもを産んだ経験のある「ティリー」は、すぐに雄の「アーチャー」とペアリングに成功した。
交尾がうまくいっていれば、東山で約2年ぶりの赤ちゃん誕生が期待される。

 コアラの赤ちゃん
25~35日間の妊娠期間を経て、体長2cm、体重1gの未熟な状態で生まれ、自力で母親の袋の中に入る。
その後、半年間余り、袋の中でお乳を飲みながら成長する。
同じ有袋類のカンガルーと異なり、袋の口は下向きについており、赤ちゃんは母親のふんも食べてユーカリの味を知り、同時にユーカリの消化を助ける微生物も体内に取り込む。

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